JA2BZTの自作アンテナ展示室
25. 4段GPアンテナ (430MHz)
全体の形
給電部給電部(コンデンサ部)
位相スタブ(1)位相スタブ(接続部)
位相スタブ(2)位相スタブ(ショートバー)
コネクタ取り付け部(ラジアル2本は
とりはずしてあります)
ショートバーの構造
寸法図


 自宅でのサブ・アンテナにしようと思って作った4段GPアンテナです。一番下に 1/4λのエレメントがあり、その上に、 1/2λのエレメントを3段付けた構造になっています。各エレメントの間に位相を合わせるためのスタブが付いています。コーリニア・アンテナとも言われます。

 エレメントや位相スタブは 2mmのアルミ線を使いました。エレメントを自立させるのが難しいので長さ1000mm、12mmφのプラスチックパイプに沿わせています。各エレメントと位相スタブの端に圧着端子を取り付け、木ねじを使って取り付けと接続を同時に行っています。

 マッチングはガンマ・マッチングです。コンデンサが必要になりますので、短い 3D-2Vの同軸ケーブルの両端をオープンにしたもので代用しています。同軸ケーブルの両端の編組線をスタブに接続しますが、そのままでは半田付けが出来ないので、スタブに圧着端子の線材挿入部分だけを切り離して圧着しました。

 SWR の調整は一番下の位相スタブとマッチング回路部分に設けたスライド式のショートバーで行っています。調整箇所が二箇所あり、ねじを緩めることで簡単にスライド出来るので、調整は簡単に出来ました。ショートバーは図に示したように、コの字型に曲げたアルミ板と銅箔をはがしたガラスエポキシ基板でビスとナットを使ってアルミ線を挟む構造になっています。アルミ線の位置を確保するため内側にかまぼこ型に加工したアルミ線を接着してスペーサーにしています。アルミ板の幅は10mmです。

 一番下のエレメントとマッチング用のスタブは直角に接続されるので、圧着端子の線材挿入部だけをエレメントに圧着し、ここにスタブの端につけた圧着端子のねじ穴部を通して半田付けしています。

 BNC コネクタは圧着端子の線材挿入部を切り開き L金具状に加工したもので取り付けています。また、BNC コネクタにねじ穴を利用して4本のラジアルを取り付けます。

 屋外に設置するため各エレメントやスタブ、ラジアルの接続部、コンデンサ部はシリコン系の充填材で防水しました。これにより調整が少しずれるので再調整後、ショートバー部分を防水します。寸法図の中の()内の数字が防水加工後の値です。変化が大きいのが気になります。防水の方法に問題があるのかも知れません。

 また、位相スタブは丸めてもよいようですが、特に邪魔にもならないので、そのままにしています。

 このアンテナの各部の寸法は「手作りアンテナ入門」CQ出版社 を参考にしました。

【 不具合について 】
 このアンテナは完成直後、使用中に SWRが急変するという不具合が発生しました。各エレメントやスタブ、ショートバー部分がねじ止めになっているため接触不良が発生したようです。各部のねじを再度締めなおしたところ、安定に動作しています。

【 その後の経過 】
屋外に設置して置いたところ、接触不良が発生し使用出来なくなりました。No.28 に改良版を追加しましたので参考にして下さい。

材料
 2mm アルミ線
 圧着端子
 3mm ビス/ナット
 アルミ板
 BNC コネクタ
 同軸ケーブル 3D-2V
 ガラスエポキシ基板
 12mmφ×1000mm プラスチックパイプ
 接着剤
 シリコン系充填材
 木ねじ


 
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