今までヤギ・アンテナ等はエレメントの間隔を調整出来るような構造を採用してきました。しかし、ZLスペシャル・アンテナはフェーズ・ラインにより反射器にも信号を供給するため、反射器の位置を変えるとフェーズ・ラインの長さを変える必要がありました。そのため、エレメントの間隔を簡単に調整することが出来ませんでした。今回はフェーズ・ラインにスライド機構を設け、比較的簡単に調整出来るようにして見ました。
写真と図では分かり難いですが、 3mm径、約10mm長の銅パイプ2本をはんだ付けし、上のパイプにフェーズ・ライン、下のパイプに反射器の折り曲げ部分を挿入してはんだ付けをしています。フェーズ・ラインと反射器、導波器は 2mm 径の銅パイプです。フェーズ・ラインが入るパイプは上側を少し削りフェーズ・ラインの一部が露出するようにします。この部分をねじを使い絶縁板で挟むようにします。絶縁板はガラス・エポキシ基板の銅箔をはがした物を使いました。ねじを緩めるとフェーズ・ラインと反射器はスライドし、位置を変えることが出来ます。ねじを締めると位置が固定出来ると同時に十分な接触が得られます。フェーズ・ラインの交差部分には熱収縮チューブを通してショートしないようにしています。
ブームへの固定は他のアンテナと同様にコの字型の金具と12mm径のプラスチック・パイプを使っています。( 8エレメント・ヤギ・アンテナのページを参照して下さい。ただし、ブームの太さや金具の大きさは異なります。)アンテナをマストに取り付けるためにもコの字型金具、プラスチック・パイプを使っています。写真と図を参照して下さい。なお、コの字型金具はアルミのチャンネル材を加工した物です。
給電点にはBNC-Rコネクタを直接はんだ付けしています。バランは使っていません。
材料
BNC-R コネクタ
3mm 銅パイプ
3mm アルミ・パイプ(ブーム用)
2mm 銅パイプ
4mm 銅パイプ
アクリル板
ガラスエポキシ基板
ねじ(3mm)
熱収縮チューブ
ワッシャ、蝶ナット など
|