JA2BZTの自作アンテナ展示室
28. 4段GPアンテナ(2) (430MHz)
全体の形
給電部給電部(コンデンサ部)
位相スタブ(1)位相スタブ(接続部)
位相スタブ(2)位相スタブ(ショートバー)
コネクタ取り付け部(ラジアル4本は
とりはずしてあります)
ショートバーの構造
寸法図


 No.25 は自宅でのサブ・アンテナにしようと思って作った4段GPアンテナです。しばらく屋外に設置して置いたところ、SWR が悪化し、使用出来な くなっていました。原因を調べたところ、エレメントの接続部やエレメント圧着部で接触不良を起こしていることが分りました。そこで改良版として接続部は出来るだけはんだ付けを使って作ってみました。

 構造や寸法はNo.25 とほとんど同じで、一番下に 1/4λのエレメントがあり、その上に 1/2λのエレメントを3段付けた構造になっています。各エレメントの間に位相を合わせるためのスタブが付いています。スタブの先端は加工のし易さを考え、丸くしました。

 エレメントや位相スタブは 2mmの銅パイプを使いました。エレメントを自立させるのが難しいので長さ1000mm、12mmφのプラスチックパイプに沿わせています。各エレメントと位相スタブの端に圧着端子を取り付け、木ねじを使って取り付けを行っています。接続部の圧着端子ははんだ付けをしました。また、各エレメントと圧着端子は圧着後はんだ付けしました。

 マッチングはガンマ・マッチングです。コンデンサが必要になりますので、短い 3D-2Vの同軸ケーブルの両端をオープンにしたもので代用しています。同軸ケーブルの両端の編組線をスタブにはんだ付けで接続します。

 SWR の調整は一番下の位相スタブとマッチング回路部分に設けたスライド式のショートバーで行っています。調整箇所が二箇所あり、ねじを緩めることで簡単にスライド出来るので、調整は簡単に出来ました。ショートバーは図に示したように、コの字型に曲げたアルミ板と銅箔をはがしたガラスエポキシ基板でビスとナットを使って銅パイプを挟む構造になっています。銅パイプの位置を確保するため内側にかまぼこ型に加工したアルミ線を接着してスペーサーにしています。アルミ板の幅は10mmです。ねじを強くしめすぎると変形するので、アルミ板側にもガラスエポキシ基板を入れました。

 一番下のエレメントとマッチング用のスタブは直角に接続されるので、ここにスタブの端につけた圧着端子のねじ穴部を通して半田付けしています。ねじ穴が大きいのでエレメントに短い3mm の銅パイプを通しています。

 BNC コネクタは圧着端子の線材挿入部を切り開き L金具状に加工したものでプラスチックパイプに取り付けています。木ねじを使うと、BNC コネクタの芯線が邪魔になるので、長いビスを使い、プラスチック・パイプを貫通させて反対側でナットどめにしました。

 また、BNC コネクタにねじ穴を利用して4本のラジアルを取り付けます。この部分ははんだ付けを使わずねじ止めにしています。

 屋外に設置するためラジアルの接続部、コンデンサ部、コネクタ部はシリコン系の充填材で防水しました。今回は防水処理後、SWR の調整を行いました。ショートバーの部分はSWR 調整後、自己融着テープで防水しましたが、SWR の大きな変化は有りませんでした。また、位相スタブは丸めてもよいようですが、特に邪魔にもならないので、前回と同様、そのままにしています。

 このアンテナの各部の寸法は「手作りアンテナ入門」CQ出版社 を参考にしました。

材料
 2mm 銅パイプ
 3mm 銅パイプ(少量)
 圧着端子
 3mm ビス/ナット
 アルミ板
 BNC コネクタ
 同軸ケーブル 3D-2V
 ガラスエポキシ基板
 12mmφ×1000mm プラスチックパイプ
 接着剤
 シリコン系充填材
 自己融着テープ
 木ねじ

 
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