JA2BZTの自作アンテナ展示室
7.8エレメント・ヤギ・アンテナ (430MHz)
全体の形
エレメント取り付け部給電部
ねじれ防止金具
寸法図


 八木アンテナ等、多素子のアンテナを作るとき、調整時のエレメントの間隔調整は欠かせません。そこで、このアンテナは次の内容を考えて作ってみました。

(1)エレメントの間隔が簡単に調整できること。
(2)調整後は簡単に固定できること。
(3)調整後は十分な強度を持ち、出来ればそのまま長期
   の使用に耐えること。

 写真に示すように、ブームに2本のアルミパイプを使用しこれを長さ25mmのプラスチックパイプとコの字型金具で挟み3mm のビスとナットで固定します。プラスチックパイプに直角にエレメントを取り付けます。ビスをゆるめるとエレメントはブームに沿って自由にスライドさせることが出来ます。ビスを締めるとエレメントは固定され、自動的に直角も保たれます。

 ビスはプラスチックパイプを貫通させた方が取り付けが簡単になり良さそうですが、時間が経つとパイプが変形し、締め付けが緩んでしまうのでパイプの中にナットを入れるようにしています。

 輻射器の取り付けは形が違うので、工夫が必要です。プラスチックパイプは長さ50mmのものを使用しました。アルミパイプは写真のように両端を万力でつぶし、3mm の穴をあけて、接続と取り付けに使用しています。給電方法は図のようなUバランを使用しました。

 このアンテナはエレメント間隔の調整には具合が良いのですが、ブームがねじれ易いという欠点があります。そのため、写真のようなねじれ防止金具を 3箇所に入れています。

 重さはブームが細いのでかなり軽く、取り付け金具、バランを除いて約 250gです。私は固定用として使用していましたが、分解、組み立ても簡単に出来ますので、移動用にも使えます。

 エレメントの間隔が自由に調整出来るので、実験や試作にも大変便利な構造だと自負しています。この構造を応用してツインデルタ・アンテナやループヤギ・アンテナを作ることもできます。

 これとほぼ同様の物を自宅で約5年間程使用しました。その間、台風の直撃こそ有りませんでしたが、春の嵐など一般の強風にも良く耐え、エレメントの曲がりや、ブームのねじれも有りませんでした。

材料
 6mmΦ アルミパイプ(ブーム用)
 5mmΦ アルミパイプ(エレメント用)
 18mmΦ プラスチックパイプ
 1.5mm厚 アルミ板
 3mm ビス、ナット
 同軸ケーブル(バラン用)
 シリコン系接着剤



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